2馬力ゴムボートとは？免許不要艇の魅力やメリット、注意点を紹介

免許の必要ないボートがあることを知らない方は、多くいらっしゃるでしょう。そこで今回は、船舶操縦免許の必要ない「2馬力ゴムボート」とはどのようなものなのか、そのメリットや免許不要で運転できるボートの条件などを詳しく解説します。

「ボートに乗ってみたいけど免許を取るほどではない」という方は、ぜひ本記事を参考に2馬力ボートを検討してみてください。

2馬力のゴムボートとは

2馬力ボートは、「船舶検査・免許不要艇」とも呼ばれているボートです。「船舶操縦免許」というボートを運転する際に必要な免許がなくとも、運転が可能なボートのことを指します。

以前までは、船舶操縦免許なしに運転できるボートは手漕ぎボートに限られていました。しかし、2003年の国土交通省により船舶免許に関する法律に大幅な改正がなされ、免許なしでも運転できるボートが大幅に増加したのです。

そして昨今では、「船舶操縦免許を取るほどではないけれど、船は運転してみたい」という方から、2馬力ボートは大変人気を得ているのです。

免許不要で運転できるゴムボートの条件

船舶操縦免許がなくても運転が可能なゴムボートには、主に3つの条件があります。

ボートの長さが3メートル未満

ここでのボートの長さは、実寸ではなく、「登録長」のことを指します。「登録長」とは船舶を登録原簿に登録する際に使用される船の長さのことです。実寸よりも少し短く、基本的には「船の全長×0.9」した長さが登録長となります。

たとえば、ボートの実寸が310センチの場合、登録長は310×0.9＝279センチと、3メートルよりも短くなります。つまり、ボートの実寸が3メートルより長い場合でも、登録長が3メートルより短ければ、船舶操縦免許が不要になるのです。

船外機の出力が2馬力以下

正式な法律では馬力ではなく、ワット表示での条件になります。1.5kw未満の船であれば、船舶操縦免許がなくとも運転が可能です。2馬力とはワットに置き換えると、1.47kwにあたります。そのため、2馬力ボートは船舶操縦免許が必要とされないボートに該当しているのです。

ただし、2馬力船外機とバス釣りなどで使用するエレキモーターを併用してしまうと、1.5kwを超えてしまう可能性が高いため、注意が必要です。

人身傷害防止のための装置を有するもの

人身傷害防止のための装置とは、エンジンにトラブルがあった際に、プロペラを停止する非常停止装置やプロペラの巻き込みを防止する装置のことを指します。具体的にはキルスイッチやプロペラガードなどが、人身傷害防止のための装置にあたります。2馬力以下の機器であっても、基本的にこれらの防止装置は備わっているため、問題はありません。

2馬力ゴムボートのメリット

2馬力ボートのメリットは、船舶操縦免許が不必要なだけではありません。ここでは、2馬力ボートの主なメリットを2つ紹介します。

手漕ぎボートに比べて移動の幅が広がる

2馬力ボートは、やはり出せるスピードには限界があります。潮の流れが早く、風の強い場所ではなかなかスピードが出にくいため、通常のボートに比べると物足りなく感じるかもしれません。

しかし、手漕ぎボートよりも移動の幅は広がり、さまざまなポイントでの釣りが可能になります。手漕ぎボートでは狙えないアオリイカやアジといった魚が釣れることも2馬力ボートの強みです。ゆったり釣りを楽しみたい方よりも、どんどん釣果を上げたい方にオススメです。

定期的な検査が不要

船舶操縦免許が必要な通常のボートは、定期的に船舶検査を受ける必要があります。自動車でいうところの車検にあたるものです。

2馬力ボートであれば、船舶操縦免許はもちろん、面倒な船舶検査を受ける必要もありません。検査による出費がないことは、嬉しいポイントです。ただし検査がない分、個人でのメンテナンスや状態チェックは、より厳重におこなう必要があるでしょう。

2馬力ゴムボートに乗る際の注意点

まとめ